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『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 』: 大量の特殊能力者がバトルをしておもしろくないわけがない

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エキスポシティの109シネマズでIMAX3D字幕版を観てきた。日本一のIMAXスクリーン。とにかく画面は超デカい。大阪中之島プロジェクションマッピングぐらいでデカい。音も脳みそ揺れるくらい響くし、臨場感が最高だった。


内容も良かった。


世界規模で発生する脅威に立ち向かってきたアベンジャーズだが、その代償として多くの民間人の犠牲を伴ってきた。強大すぎるアベンジャーズを制御すべく、世界各国が共同でアベンジャーズ国際連合の下部組織として機能させる「ソコヴィア協定」を起案する。米国務長官アベンジャーズのメンバーに対して協定に署名するように説得に向かうが、キャプテン・アメリカがこれを拒否。協定に賛同するアイアンマン他のメンバーと衝突してしまう。


次から次へとスーパーヒーローが集まり、向かうところ敵無しになってきたアベンジャーズ。アイアンマンやらキャプテン・アメリカやらハルクやらヴィジョンやら、単体で地球を救えるクラスのスーパーヒーローが束になったら、それに見合う敵なんてそうそう出てこない。だから、適度に戦力を分散し、互いに対立させて、味方側の強さのインフレを抑え、見合った敵を作りやすくする。今作は連邦準備制度の利上げみたいなもんである。


とにかくヒーローが集まると、戦力差が発生して、いつも活躍するメンバーと、隅の方で埃を被って忘れられるメンバーが出てくる。ドラゴンボールで、Z戦士とか言うけど、結局サイヤ人以外箸にも棒にもかからないみたいな状況になる。挙句、戦場にも連れてこられないチャオズみたいな不幸も生まれる。


それに比べて、ヒーロー達がまんべんなく活躍するアベンジャーズは素晴らしい。特にホークアイ!素手でコンクリートの建物を破壊したり、空を飛び回るヒーロー達に囲まれて、ちゃんと要所で活躍している。ヴィジョンの保護下にあるスカーレット・ウィッチを迎えに行くなんていう重要任務も任される。日本のマンガでありがちな、戦力でついていけなくなったら解説者に転職するみたいなこともない。


個々の戦闘シーンの共闘だけではなく、作戦レベルでヒーローの能力に応じて役割が采配されて、それぞれの場面で活躍する、という所で、"特殊能力者集団モノ"(というのがあるのか分からんけど)のカタルシスが生まれる。ヒドラの残党ブロック・ラムロウと戦うラゴスの作戦シーンはすごく良い。キャプテン・アメリカとブラック・ウィドウの地味で泥臭い殴り合いとか。キャップはこれからも、いつ無くすかハラハラする盾でがんばってほしい。


今作の一番の見どころは、もちろん、キャプテン・アメリカチームとアイアンマンチームが対決するところ。このシーンを観て思ったのは、やっぱりヒーローは走ってなんぼだということだ。距離を置いてにらみ合っていた両チームが、互いに走って近づいてきて、ぶつかり合ってそこから戦闘が始まる!というシーンにぐっときた。


ヒーローには一生懸命走ってほしい。今回、特にアントマンを応援していたのだが、彼が良く走るからだ。『アントマン』のトレーラーで使われていた警備員を倒すシーンでも小さくなって拳銃の上を走っていたし、蟻と一緒に巣の中を走ったりもしていた。小さくなると物理的な移動を余儀なくされるから、キャラクター設定上、アントマンは走ることを強いられているヒーローといえる。逃げるためじゃなくて、戦うために走る。そこに、ヒーローが困難に立ち向かう強い意思を感じる。


それと、今回の悪役のヘルムート・ジモ大佐。演じるのはダニエル・ブリュール、どっかで見たことあったな~と思ったら、『イングロリアス・バスターズ』で出てきた空気の読めない一等兵だ!すっげぇ嫌いな奴!こんなに優しい顔をしているのに、彼は悪役がとても似合う。二つのキャラで共通しているのは、純粋ゆえの危うさ・怖さ、みたいなところか。


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(インタビューで「パソコンにいやらしいデータが入っているんじゃない?」と聞かれて動揺するダニエル・ブリュール。本人曰く、ナードらしい)


昨今、スター・ウォーズやらスタートレックやら過去のSF名作がリブートしまくるし、マーベルは単体モノとオールスターモノを交互に三か月に一本くらい出してくれるし、DCコミックはNetflixで映画みたいなドラマつくってるし、もう最高かよ。日本でもシリーズ化するくらいのSF作品が出ればいいのにね。『シン・ゴジラ』が成功すれば、ゴジラシリーズもリブートされるのかな!?


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(ロンドンのプレミアでジェレミー・レナ―がホームレスみたいなマーク・ハミルに遭遇した話。「ああ! あんたの顔!俺のパンツにプリントされてたぜ!」って失礼過ぎる。マーク・ハミルはずっとEP7の時みたいな風貌で生活してんのか)